「ブライダルカメラマンってどういう仕事なの?キツいの?給与とか待遇、やりがいについても詳しく聞きたい!」
そんな疑問にお答えします。
HAMLOG編集部です。
今回は主観的な内容の記事になりますが、私のブライダルカメラマン時代の話をしたいと思います。およそ1年間勤めてきました。
当記事の内容はこちら
- 私がブライダルカメラマンから転職した7つの理由
- ブライダルカメラマンに向いている人、向いていない人
- ブライダルカメラマンから転職してどうだった?
激務で有名なブライダル業界。もちろんブラック企業も存在します。私が入社した結婚式場もブラック企業でした。華やかな仕事でしたが笑顔を人に届けられなくなったため転職しました。
現在、ブライダルカメラマンをしており転職を考えている人。ブライダルカメラマンになりたい人のご参考になれば幸いです。
1.私がブライダルカメラマンから転職した7つの理由
私が入社したのは名古屋の某大手結婚式場+フォトスタジオ経営の企業。大卒で基本給は18万円。年間休日は100日未満でした。
なぜここがブラック企業かと言えば、
- 基本給に残業代が含まれている
- 残業は月に100時間以上
- 教育の考えが無い
- わずか3年で店長になれるほど離職率が高い
- 「ミスをするなよ」「残業するのが当たり前」と脅される
など、ちょっと考えただけで異常なことがザクザクと見つかるためです。
この会社でブライダルカメラマンをした結果、このような状況となりました。これが転職した理由です。
- 繁忙期は昼ごはんが食べられない
- ミスが許されない仕事が多い
- 仕事内容で写真撮影は少しだけ
- 勤務時間が長すぎてプライベート時間がほぼ無い
- 人間関係がギスギスしている
- 給与が安い
- 顔につらさが出るようになった
①繁忙期は昼ごはんが食べられない
サービス業なので世間が休みの日は忙しくなります。
特にブライダル関係はGWやシルバーウィークに結婚式や前撮りが集中します。気候も穏やかで風景もキレイなためです。
基本的に昼ごはんは夕方にしか食べられませんでした。食事時間も短く、私は10分程度で終了です。
私が勤めていたのは1日2組限定のゲストハウス。午前と午後の部に分かれますが、その入れ替わりは後片付けも手伝わないといけません。
昼ごはんの時間が16時以降になることも珍しくありません。
②ミスが許されない仕事が多い
結婚式は人生の大イベント。失敗は許されません。特にブライダルカメラマンは逃してはならない瞬間がたくさんあります。
- 誓いのキス
- ケーキ入刀
- ファーストバイト
- ブーケトス、プルズ
もちろん、どんな仕事でもミスは気をつけるべきです。
しかし、ブライダルカメラマンの場合「その瞬間」を撮影しなければなりません。1日のうちに何度も緊迫する瞬間に立ち向かうことになります。
※誓いのキスやケーキ入刀の写真撮影に失敗すると上司が新郎新婦に謝る事態になります。役員クラスがクレーム処理を対応するケースもありました。
別室でかなり叱られます。
③仕事内容で写真撮影は少しだけ
ブライダルカメラマン=結婚式の写真を撮影する人
のイメージがありますが、これは仕事のほんの一部です。
ここが重要
ほとんどの時間を前撮り撮影か写真加工、手伝いに費やすことになります。
特に写真加工は枚数が多いためかなりの時間が必要です。写真加工・アルバム製作により月に100時間の残業が実現しました。
それ以外にも結婚式場内にフォトスタジオを構えている場合は電話応対・各種掃除・ガーデンの手入れなどを任される可能性があります。
※私のゲストハウスの場合、植物の水やりだけで1時間かかりました。お店が開く前に終了しないといけないので、オープン時間の1時間前には出社することになります。
④勤務時間が長すぎてプライベート時間がほぼ無い
ブライダルカメラマンの朝は早いです。
既にお話したとおりガーデンの水やりや手入れ、フォトスタジオの各種清掃と機材チェックを行う必要があるためです。
逆に夜は遅いです。
午後の部の新郎新婦が帰宅するのは20~21時。2次会を披露宴会場で行うなら22時になることもあります。そのお見送りやお礼をしなければいけません。
もちろん土日出社の平日休みなので友人らと時間の合うこともありません。出社時は身だしなみをしっかり整えなければいけませんので、準備に時間がかかります。
私の場合の具体的な勤務時間は6:30~23:00でした。
休日も平日もプライベートの時間はほとんどありませんでした。
⑤人間関係がギスギスしている
これは私の式場のみかもしれませんので、特に主観的な内容となります。ご了承下さい。
私の勤務先は体育会系のノリを持つハートの強い人しか長続きしていませんでした。各部署が対立しており、特にカメラマンとウェディングプランナーの仲は最悪でした。
- 閉鎖された空間
- 激務によるストレス
- 女性が多い職場で見られる陰湿ないじめ、陰口
が多く見られました。
⑥給与が安い
「入社前に給与は分かるだろ!」とお思いでしょう。ええ、その通りです。
なんですが、ブライダルの仕事って憧れや華やかさに注目しがちなので「給与低くても良いや。」って思っちゃうんですよね。
ブライダルカメラマンになって即感じたのが、
この給与ではやってられない!
でした。
寝る時間も無く、精神的にボロボロになりながら働きます。月収50万円もあれば続けても良いのですが、実際には手取り13万円とかそのレベル。
私の先輩は車のローンを支払うために働いていると笑っていました。(目は笑っていませんでしたがね。)
一方で経営陣はポルシェや高級車を乗り回し、楽しそうにしています。そのギャップに疑問を感じずにはいられませんでした。
⑦顔につらさが出るようになった
で、最後がコレ。新郎新婦はもちろんゲストの皆さんに喜んで頂く職場であり、それがやりがいでもありました。
でも自然な笑顔が出なくなったんですよね。うそ臭い笑顔と言いますか。
ここで、
僕は何をしたくてブライダルカメラマンになったんだろう
と心底思いました。
お客さんから笑顔で感謝されると嬉しくて胸は一杯になります。
でも、それじゃぁ食べていけませんし、自分の人生を台無しにしてまで仕事に尽くさないといけないの?と思っちゃったんです。
結局、激務に身体が付いていかず体中に発疹が出て退社。心療内科の先生からは2週間安静の書類を出されました。
2.ブライダルカメラマンに向いている人、向いていない人
結論から言えば『ブライダルカメラマンが人生の全て』にできない人には向いてません。
「仕事はお金を稼ぐための手段。プライベートも充実させたい。」
みたいな人はNGです。
理由は『激務』です。
全ての時間が拘束されます。自宅は体力を回復させるためだけのもの。
『人の喜ぶ顔が見られるだけで幸せです。』くらいの人じゃないと続けられません。
私も人の幸せの手伝いができるなーとワクワクしていましたが、自分を犠牲にすることはできませんでした。
①スキルアップとしならブライダルカメラマンは最適
「将来、カメラマンとして独立したい。」
「フリーランスでカメラマン仕事で稼ぎたい。」
と考えているあなたにはブライダルカメラマンがピッタリです。
何だかメリットが無さそうなブライダルカメラマンですけど、得られるものもあります。
それは『スキル』。
想像以上の仕事量を求められます。そのため、短期間でプロカメラマンとして恥ずかしくないレベルまでスキルアップします。
私もそうでしたけど、1ヶ月くらいで専門学校1年分の教育を受けられます。
ブライダルカメラマンは外注も多いのでフリーランスでも仕事がたくさんあります。プラスで物撮りや写真加工スキルも身に付きます。
3.ブライダルカメラマンから転職してどうだった?
私はブライダルカメラマンをやめて小さな工場に勤めました。
工場に勤めるまでにも、派遣社員としてポテトチップスを作っていたり、企画の仕事もしました。
全く違う分野に勤めるのは苦労しましたね。
でも、プライベートの時間もたくさんありましたので友人らに相談しながら続けることができました。
残業代がフルに出る会社になったので手取りも7万円アップ。年間休日は25日増加。やはりブライダル業界は過酷だったんだなと実感しました。
もちろん、全てのブライダル業界が私の勤めていた会社と同じ環境とは思いません。
私が結婚式を挙げた結婚式は福利厚生もありスタッフ数も多く休みも取りやすいと言っていました。(プランナーさんに聞いてみたんです。)
①ブライダルカメラマンからの転職を考えているあなたへ
まず、ブライダル業界内の『働きやすい会社』を検討しましょう。
- 残業代がもらえる
- 社員が多い
- ゲストハウスじゃない(できれば専門式場)
の3つに該当しているだけでも働きやすさは変わります。
社員が多ければ仕事量が減りますし、庭が無ければ水やりはしなくてOK。
基本的にブライダルの求人って激務が多いです。
なので、不当な勤務の無い求人を扱う『職業紹介優良事業者』を利用するか、ブライダル特化の転職サイトの利用をオススメします。
JAICとリクシィキャリアですね。
この2社に登録して確認した上で気になる転職サイトを使えば転職できますよ。
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まとめ
愚痴っぽい内容になりましたが、ブライダル業界で苦しんでいる人って多いんですよ。
不景気で結婚式を挙げる人も減りましたし、売上が伸びずに人を雇えないんですよね。
で、私の勤めていた会社がどうなっているかと言えば・・・
大々的にTVCMを始め、スポンサーも開始!
しました!
頼むから社員に還元してあげて・・・。
以上、「私がブライダルカメラマンを辞めた7つの理由」という記事でした。