「妻が風邪を引いた。しかし、どうしても会社は休めない。うつらないようにしないと。」
そう思ってはいても、同じ家に住んでいると風邪ってうつってしまうんですよね。
しかし、ちょっとしたコツを押さえるだけでうつる可能性を大幅に下げることができるんです。今回ご紹介することは誰でも実践できることです。これらは私が勤めている製薬会社で医薬品を作る際に取り入れられていることです。体調の弱い人に届ける商品なので、製品の質を高めることはもちろん、異物混入や不潔さがあってはなりません。
企業が取り入れていることですから、家庭でも十分に効果があります。事実、私は現在の会社に勤め、この考えを家庭に持ち込んでからは1年に1度風邪を引くかどうかです。
正しい手洗いをする
皆さんは手洗いをしていますか?
帰宅時に手洗いをするだけで手についた病原菌の9割を殺菌できます。
しかし、手洗いにも正しい方法があります。水で適当に洗うだけでは病原菌が減るどころか、増えてしまう可能性があるんです。
正しい手洗いは以下の通りです。
- 手を流水で20~30秒間洗う
- ハンドソープや石鹸で泡を立て、手につける
- 泡を手の甲、全体につける。この際に指の間、爪の中も忘れないようにする
- 流水で泡と汚れをしっかり流す
- 手を乾いたタオルで拭き、アルコール消毒する
この中で特に大切なのがアルコール消毒です。アルコール消毒のある無しで手の雑菌量が全く違います。アルコール消毒用の手洗いを準備しておきましょう。
※あまり安いものだとウイルスに効果がありません。殺菌しないと意味がありませんので、効果が期待できる業務品がお勧めです。
風邪を引いた人は別部屋にする
医薬品工場では薬剤を入れるクリーンルームに入るまで、何層もの部屋を通らなければいけません。もちろん、クリーンルーム内に入る場合も二次更衣が必要になります。
風邪を引いた人との部屋が離れていれば離れているほどうつる可能性は減ります。
心配だからリビングで休ませているとその部屋全体に病原菌が撒き散らされることになります。風邪を引いた人は専用の部屋で休ませるようにしましょう。
お風呂の入る順番も大切
最近は風邪を引いてもお風呂に入るのが効果的と言われています。
ヘルスケア大学によると
体全体の血行を良くします。筋肉のこわばりを和らげて血管を拡張させますので、鼻詰まりにも有効で新陳代謝も高めます。浴室内の湯気は喉の保湿対策にぴったりでウイルスの活動を抑える環境として最適です。
風邪で熱があるときは汗もかきます。皮膚を清潔にすることで、発汗作用もスムーズに働き、ウイルスや細菌に対する抵抗力も高まります。
とあります。
※熱が高い場合や寒気を伴う場合は入浴を控えましょう。
お風呂は湿度が高く、病原菌が飛散しないと考えられます。しかし、飛散率がゼロではありません。風邪を引いた人の後に入浴をすれば風邪がうつる可能性があります。先に入るようにしましょう。
空気清浄機を使う
看護をする際、どうしても風邪を引いた人の部屋に入らないといけません。マスクなどの防備をしていてもうつる時はうつってしまいます。病原菌が部屋に飛散しているためです。
そこで、部屋の空気をキレイにする必要があります。本来なら換気すべきなのですが、外気によって風邪を悪化させる不安がありますよね。そこでフィルター付きの空気清浄機を使いましょう。
除菌に対応したフィルターがあります。これにより空気中の病原菌を減らせます。
製薬会社でもクリーンルームにはフィルター付きのエアコンを完備しています。目に見えない空気中のホコリをクリーンにするためです。空気清浄機を取り入れるのも同じ考え方ですね。
温度だけでなく湿度も管理
肌寒いと風邪を引きますよね。人に取って丁度良い温度は15~25℃の間です。外気温がその間でなければ衣類や空調で体感温度を整えなければいけません。
「このくらい大丈夫だろう。」と思い、薄手で行動した人が風邪を引くのは当たり前の話です。
しかし、家庭では温度だけでなく湿度の管理も大切です。湿度が50パーセント以上であれば、病原菌の呼吸感染はほとんど無くなります。
※湿度100%だと繁殖が始まる病原菌もあります。雨が降っている場合など、湿度の高い状況で加湿をするのは止めましょう。
外着と部屋着を分ける
製薬会社ではクリーンルームに入る際、別の作業着に着替えます。既に工場用の衣類で作業をしているため不潔とは言えませんが、医薬品製造ではさらに厳しい清潔感が求められるためです。
家庭では外着と部屋着で同じ考え方ができます。
外出後の衣類は、
- ほこり
- 花粉
- 汚れ
- 病原菌
と、目に見えない様々なものが付着しています。ブラシで払うだけでも大半の汚れを落とすことができますが、部屋着に着替える方が安心です。
外出後の病原菌を部屋に持ち込まないためにも、清潔な部屋着を用意しておきましょう。
ビタミンを摂取する
私の会社ではビタミン剤を作っています。これを自由に摂取できるため、ビタミンが不足している人は居ません。そのためか、風邪を引く可能性が圧倒的に低いんです。
ただし、野菜などの天然ビタミンに対してビタミン剤は吸収率の悪いことで知られています。天然のビタミンを摂取しつつ、サプリメントを並行して摂ると風邪に強い身体を作ることができます。
栄養素が偏ると風邪がうつりやすい状態になります。これでは病原菌の少ない場所でも風邪を引いてしまいます。日ごろから栄養に気をつけておきましょう。
まとめ
と言う訳で、我が家で気をつけていること。
- 正しい手洗い
- 外出後の衣類のブラッシング及び部屋着の使用
- 空気清浄機の使用
- 風邪を引いた人の管理
- ビタミン剤の使用
これだけで風邪がうつらなくなるのはもちろん、風邪を引くことも予防できます。
風邪を引いて医者に行くって面倒ですしお金が掛かりますよね。それなら風邪を引かない・風邪がうつらないのが一番です。