あなたに対して怒っているわけじゃない
先日、親友と話していた時のこと。
「最近、新入社員が攻撃的でさー。」
「えっ?どういうこと?」
「給料が少ないからこれ以上仕事はできない。とか言うのよ。」
「うーん、それは入社前に分かるのに。」
「分からないことは聞いて欲しいと言ってるのに、それは聞いていないから出来ない!とか言われる。」
という会話になりました。
私の会社でも一部社員が上の人と揉めています。見ているこちらとしては「?」と思う理由ばかりです。「今の若者」の就職事情について考えてみました。
お金が無い・仕事が多い・先が見えない
今の若者の給料事情をご存知でしょうか?
20代で手取り13~17万(基本給のみ計算)
税金アップ
昇進の可能性がダウン
さらに若者が減っているため、1人の仕事量は増えるばかり。団塊~バブル世代の人口は溢れていますから、役員・役職は彼らが持っていってしまいます。若者の未来は不安になるばかりです。
不安が攻撃に変わる
私が見ても若者が不安を抱えていることは分かります。
この不安が細かい部分で爆発するんです。だから年上に対して批判的な行動になります。
これ以上仕事はできない
皆さんはお金を貰っているから私たちより働いて当然
どうして俺たちが雑用をしないといけないんだ!
ハッキリ言って社会を見くびっている発言ですが、彼らからすれば大真面目です。
自己成長よりも他人批判
会社で給与を増やすには認めてもらうしかありません。捨て身になって他人よりも働けばそれなりの評価は貰えます。給与は評価に対して増えていくものだからです。
ただ、若者のお金の無さは想像を絶しています。「今のお金」が欲しいため長い目で給料を増やす方法が見つかりません。自己投資もできません。
なので、他人を批判して自分の居場所を認めてもらおうとします。他人批判に情熱を燃やしてしまうのはこのためです。
どう接すれば良いのか
接し方の基本として、
正論を言わない
感情的にならない
「うんうん」と言ってあげる
の3パターンがあります。
不安=感情です。どれだけ正しいことを言っても若者の耳には入りません。彼らは自分の立場をわかって欲しいんですから。「そんなに仕事が不満なら辞めれば?」と言ったら終わりです。辞めるのは正しいと思いつつ辞められない事情があるからです。
私たちとしても若者に仕事を覚えさせ長く勤めさせた方がメリットがあります。若者にしても長く勤めて給与が上がっていく方が良いに決まっています。
まずは「同意」しよう
「うん、そうだな。」「それは大変だな。」と理解を示しましょう。
それだけで若者の怒りは引いていきます。あなたが若者に対して良き相談者になれば、若者はしっかりと仕事に取り組んでくれます。昔は「叱ること」で仕事を覚えさせましたが、今は違うんです。優しさが仕事を覚えてもらうコツになります。
社会的常識を覚えさせよう
かと言って「お金が無いから仕事ができない」は常識的ではありません。そこは優しく諭してあげましょう。
仕事を覚えるから給料が上がる
今は給料が発生している時間だから仕事をしなければいけない
仕事は縦社会だから上司・先輩のお願いは聞かなければいけない
これができなければ転職したとしても次の仕事が続きません。
お金は置いておいて、誰もが雑用から仕事を始めて覚えていったことを話してあげましょう。
見捨ててはいけないが、甘えさせてもいけない
「入社時にお金が足りないって分からなかったのか?お前の責任だろう。」と言うのは簡単です。しかし、これは若者を見捨ててしまう結果になります。信頼感は崩れてしまいます。
あなたが変わりに多く働くのもNGです。部下に仕事を与えるのも上司・先輩の仕事です。縦社会の組織も崩れてしまいます。
社内の関係は友達ではありません。あまりに仕事をしない場合は役員に報告し、しかるべき処置をして貰いましょう。