「暖かそうコートを見つけたんだけど、メルトン素材って書いてある。メルトン素材って何なの?選ぶ基準とかあるの?」
そんなことをお悩みでは無いでしょうか。
今や『メルトン生地』は冬素材の定番品。
スタジャンからコート・シャツにまで様々な衣類に使われています。
ですが、メルトンにも良し悪しがあります。悪いメルトンを選ぶと毛玉が多く、防寒効果も良くありません。
そこで当記事では『暖かいメルトンアウター』を選ぶコツをお教えします。
目次
1.メルトン生地とは。使う時期や取り扱い方について
メルトンとは生地を圧縮したものです。ウールに熱や圧をかけて縮めた素材です。
『メルトンウールのPコート』はウールを縮める加工をした素材で作られたPコートです。
メルトンの特徴は、
- 圧縮により密度が濃くなり風を通さない
- 保温性に優れている
- 加工が容易
の3点。
冬にピッタリな素材なので冬アウターに幅広く使われています。
保温性が高いので地域にもよりますが11月半ば~3月の冬シーズンに活躍します。
2.高品質なメルトンの特徴と見抜き方
あまり知られていませんが、メルトンは値段により品質が全く違います。
理由は圧縮率の違い。
例えばたくさんのウールを圧縮すればより密度の高いメルトンができます。
ウール素材をたくさん使うことになるため値段が上がります。圧縮する加工方法によっても値段が変わります。
密度の高いメルトンは、
- 保温性が高い
- 防水性が高い(雨を弾くほど)
- 重い
という特徴があります。
密度が高いため防寒性が高くなる一方で、圧縮率が高いので重量感が出ます。
①雨に弱いメルトンコートは粗悪品
メルトンは『ウール素材』なので湿気に強くありません。
ですが、雨の日に使えないレベルとは違います。日常的に使える性能があります。
「メルトンって寒いし雨で直ぐ湿っちゃう。」
とお思いのあなた。
それは安いメルトンコートを買ったためです。
既にお話したとおり、品質の良いメルトンは『圧縮率』が高くなります。
高圧縮されたメルトンは水が入る隙間がありません。上等なスエードのように雨を弾きます。
密度が高いので当然保温性も大。ダウンジャケットまでは行きませんが、雪の日に着ても平気なほど暖かいものです。
通販で販売されている3,000円前後のメルトンコートはペラペラのシャツのようなもの。とてもアウターとして使えるものではありません。
ポイント
楽天で3,000円のメルトンコートを購入したことがあります。
あちこちから『ウールのくず』が出ており、古着の起毛シャツのような状態でした。
②高品質なメルトンコートの実例
こちらは私が購入したシュリセルというメーカーのダッフルコートです。定価は30,000円。
普通のメルトンの2倍以上の綿を使い、水も弾く優れもの。
他の物より断然暖かいのですが、肩が凝るほど重いです。運動性も良く有りません。
生地をアップにするとこんな感じ。
あまり毛が外に出ていないのが分かります。
手入れも簡単で、日々の乾燥とブラッシングだけで汚れが取れます。
この実例を元に高品質なメルトン生地の見抜き方をまとめると、
- 毛羽立ちが無い
- 重い
- 触った時に厚みを感じる
の3点になります。
③安価なメルトンコートの実例
こちらはBOYCOTTのメルトンコート。定価10,000円。セールで5,000円。
裏地付きなのに真冬には使えないほど保温性が悪いです。
初冬や春先には使えるかなというレベル。ただしジャケット感覚で使えるほど軽く、動きやすいです。
色身やデザインから考えるに『冬の終わり~春先に使えるアウター』です。
袖口はこんな感じ。輪郭がボヤボヤしているのが分かるかと思います。
これ、ほとんど毛玉なんですよね。
ブラッシングしても毛が取れてしまうため、2~3年が寿命だと思われます。(その後、3年後にボロボロになり使えなくなりました。)
3.メルトンアウターを買う際の注意点と手入れ方法
メルトンは一生使える素材ではありません。
どれほど高品質なメルトンアウターを購入しても、素材がウールなので何度もブラッシングすることで痛んできます。
レザーなど他の生地と組み合わされているアウターを買う際は特に注意しましょう。
袖だけ本革素材のメルトンスタジャンが良い例ですね。
本革部分は手入れすれば一生使える素材です。先にメルトンが痛んできます。
次にアウターの色にも注目しましょう。
私自身、黒色のメルトンコートを買って失敗したなと感じています。理由はほこりが目立つため。
静電気で外のホコリを吸着します。黒色だとホコリが目立つんです。もちろん毎日のブラッシングでも取りきれない毛玉ができます。黒色だと毛玉が目立ちます。
①メルトンアウターにはブラシが必須
先ほどお話した通り、ほとんどのメルトンはウールなので湿度や汚れに弱いです。
高品質メルトンが雨を弾くとはいえ、湿度を吸収するのは別の話。着た後は木製のハンガーにかけ、1日乾燥させましょう。
外出後は目に見えないほこりがたくさん付着しています。
動物性のブラシで落としてあげましょう。それだけで虫の被害も防げます。毛玉・毛羽立ちも抑えることが可能です。
メルトンコートの詳しい手入れ方法も特集しています。
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ブラシは天然素材のものをオススメします。
服に優しいためです。
まとめ
最近は粗悪なメルトンアウターを見る機会が減りました。
でも、通販だと「どうしてメルトンがこの価格で販売できるの?」って思うものが見つかります。
最低でも10,000円前後のものを買うと良いですよ。
「メルトンってこんなに良い素材だったんだ。」とビックリすると思いますから。
コスパの良いコートをお探しならユニクロの製品が断トツでオススメです。
合わせてご覧下さい。
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